死者の霊


先輩の約束

145 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/01/19 20:06

3年前、先輩二人と山に登ったときの話です。A先輩は山に慣れていましたが、
B先輩と私はまだ初心者でした。最初は順調に登っていったのですが、途中で
雨が降りだしました。やむ気配がないようだったので、一度、中腹の無線小屋に
戻ることにしました。ところが、その下り道で地すべりが起き、しかも私が脚を
傷めてしまい、足止めを余儀なくされたのです。A先輩は一人で無線小屋へ行き、
助けを呼んで来ると言い、慎重に山を下り始めました。
その日はA先輩は戻りませんでした。
夜が明けると救助のヘリが見え、私とB先輩は無事に救助されました。A先輩から
3時間ほど前に救助の要請があったとの話でした。しかし、そのヘリにはA先輩の
姿はありません。自分はそのまま病院に行き、A先輩のことはB先輩に任せること
になったのですが、次の日に見舞いにきたB先輩は私にこう言いました。
「Aの奴、あの地すべりを越えた辺りで死んだんだってよ、野犬かなんかに襲われたって話だよ」
でもA先輩が死んだとされる時間は私たちと別れた直後。
救助を呼ぶ無線は助けられた3時間前のはず・・・
では誰が救助の要請を?私たちが避難していた場所をA先輩以外の誰かが
知ってるはずもない・・・それに無線の主はA先輩の姓名を名乗ったらしい。
私はきっと先輩が助けてくれたのだと信じています。
「必ず救助を呼んでくるから、俺を信じてここを動くなよ!」
別れる前に、先輩はそう約束していったのですから・・・


スイカ

192 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/02/02 09:03

もう一つ、実体験ではないですが昔からよく聞く登山者の話です。

秋になると登山シーズンです。
よく墜落が登山シーズンには起きるそうです。
そのご遺体は頭が割れている為スイカと呼ばれるそうです。
しかし秋に墜落事故をして逝かれても、ご遺体は雪のため春まで放置されるようなのです。
中には発見されることなく、忘れ去られているご遺体もあるそうです。
万年雪の中にもあるときがときたまあるようなのですが・・・

その登山シーズンの秋、登山部では
「スイカを見たら振り向くな。振り向いたら自分もスイカになる。」
ということがよく言われるそうです。
そしてこれは実際に体験した方の話なのですが・・・
山の尾根を歩いていると向こうから数人の集団が歩いてきました。
先頭の人間が「スイカだ!」と叫んだそうで、皆がその集団に向かって会釈をしました。
大学のサークルの1年だったその方は訳も分からず会釈をしました。
会釈をし終わってその集団が横を通り抜けようとすると、頭がクシャクシャに潰れていたそうです。
驚いたその方は慌てて振り向こうとしましたが、後ろの先輩が
「振り向くな!」
と大声で怒鳴るので何かあると感じたその方は興味を抑えて無事に山頂の宿舎にたどり着けました。
その方はスイカのことについては後から聞いたようです。もしもあのまま振り返っていたら・・・

前後を登山経験者の長い方で真ん中を経験の浅い方という並び方で登るのは、スイカのためでもあるようです。
先頭の方がスイカであることを知らせ、最後尾の方が振り向かないように監視をする為に。

既出かも知れませんね(汗 結構スイカ自体は有名話なんで(w


首がもげる。誰も来ない。

257 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/05/24 00:36 ID:IcjzEOyP

>>256
晒されても困る(;´Д`)

営林署で働いていた祖父の話。
山仕事をして死体を見つけると、死体をそのままほおって置くことが
あったそうです。理由は下手に警察とかに通報すると事情聴取とかで
丸々一日仕事がつぶれてしまうから(;´Д`)
よほどの山奥で死ぬ人は少ないようで、他の誰かが見つける
だろうとゆうのも理由のひとつ。(山菜とりの人とか)
祖父の仲間が一度、山で首吊りを見つけ、やっぱりそのまま
にしてほおっておいたそうです。
そのしばらく後、その人が頭は頭がおかしくなってしまい、
仕事に出てこれなくなり、以下のようなことを延々と呟くよう
になってしまったそうです。

「首がもげる。誰もこない。首がもげる、首がもげる。首がもげる
 誰もこない。首がもげる、首がもげる。首がもげる。誰もこない。
 首がもげる、首がもげる。誰もこない。首がもげる、首がもげる。」


258 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 04/05/24 00:38 ID:IcjzEOyP

首吊りの話を聞いていた祖父は、警察に連絡をし、死体を捜したそうです。
祖父と警察の人が死体を見つけたとき、死体は首が伸びた状態で
木にぶら下がっており、おろそうと近づいたとたんに、嫌な
音とともに首がちぎれたそうです。祖父は「お前さんの首が千切れたのは
かわいそうだが、こんなところで首をつるあんたが悪い。あいつを恨むのは
筋違いだから、元に戻してあげておくれ。坊さんに頼んで念仏唱えてもら
うから」と、死体に語ったそうです。

その日戻って仲間の家に行くと、その人はおかしくなっていた間のことも
ろくに覚えていないような様子でけろっとしており、、祖父が死体を警察に処
理してもらったと話すと罰当たりにも「ばか!あんな死体のことなんてほおっ
ておけばいいんじゃ!明日の仕事がつぶれてしまうだろうが!」と祖父に怒ったそうです。
でも、その後その人は健康そのもので、今も元気にご存命だそうです('A`)


山小屋の二人

250 名前:星烏 :04/09/02 00:55 ID:O2DZlD1u
どうも、山男です。
山スレ探していたらこのスレ見つけてしまいましたので、昔親友から聞いた話をカキコします

山仲間が体験した話です。

北海道の大雪山を厳冬期、単独で登山していた時の話だそうです。

その日は、早朝からとても天気がよく、登山には絶好の日だったそうです。
しかし、そこは冬の山の天気です。みるみるうちに雲行きが怪しくなり、ついには
激しい吹雪になってきました。
引き返すにしてはもうかなり深いところまで来ており、逆に危険すぎる。
非難小屋まであと少しの所まで来ているはずだが、このホワイトアウトの状態では
自分の位置すらつかめない。
「ビバーグか?」実際それも覚悟していたのだそうです。
しかし山に関しては経験豊富な男でしたので、この寒いときのビバーグはしんどいなー
などと呑気に考えていると、少しだけ天気が回復してきました。周りの展望もしこし開けてきてあとは目標物が見えれば何とかなりそうです。
うっすらと山々が見え始め自分の位置を迅速且つ正確につかむと、「よし!行ける!」
非難小屋に行くことを決断しました。
行程2時間、回復した天気も一瞬でまたもとの猛吹雪となり、雪に埋まった非難小屋を発見できるか、不安が胸を過ります。
しかしそんな不安をよそに意外と簡単に見つけることができました。
と言うのも先行者がいたらしく、入り口部分の雪がよけてあったのです。
彼は深く安堵し、非難小屋の中に入ると先行者は二人のパーティーらしく奥のほうで早々とシュラフに潜り込み寝息を立てて寝ています。
気を使いながら静かに夕食を済ませると、彼も寝ることにしました。
何時間か経ったころか、それとも数分か、ぼそぼそ話す声で目が覚めました。先行者の話し声のようです。耳を澄ませば男女の声が聞こえます。この厳冬期に女の人は珍しいと思ったのだそうです。
今後の行程のこと、明日の天気のことを話しているらしく時折押し殺した笑い声も聞こえてきて、なんだか楽しそうです。
明日の朝目が覚めたら話しかけてみよう。目標が一緒だったら同行してもいい。そんな事を考えながら深い眠りに落ちていきました。


251 名前:星烏 :04/09/02 00:57 ID:O2DZlD1u
次の日の朝、彼は物々しい雰囲気の中目覚めました。
10人ほどの男達が非難小屋の中にどやどやと入ってきたのです。
彼が目を覚まし体を起こすと、その場が凍りついたそうです。
「あっ、あんた生きている人か!?」
何のことか分からずポカンとしていると、「ほれ、あそこの二人」一人が先行者をあごで示すと、「あれオロクだ」 
つまり遭難死した人だったのです。
事の顛末を聞くと、救助の要請がこの二人から無線により入ったのが3日前で、折り悪く悪天候のためヘリも飛ばすことができずようやく陸路で遭難現場にたどり着いたのが2日前、無線で励ましたのも空しく、発見したときはすでに凍り付いていたそうです。。
遺体を収容し下に下ろそうとしたのだが天候が急変し、二重遭難を恐れ一時非難小屋に遺体を安置し、救助隊は引き上げ今日改めて収容し下山。
そんな話だった。
彼は、事の事態が掴めずにいた。
だとすれば、昨日非難小屋に着いたとき聞こえてきた安らかな寝息は?
昨夜の楽しげな話し声は?
厳冬期には幻覚や幻聴も珍しくない。あれは、やはりそれ?
しかし確かめなければならないことがあった。
「あのオロクは男女のカップルですか?」
救助隊の一人は無言で深く頷き「新婚旅行だったんだと」沈んだ表情でそう答えたのだそうです。
救助隊の中に彼の事を知っている人がいたらしく(彼は、ちょっと名の知れたアルピニストです)「あんただったら心配はないけど、今日は日が悪いからさっさと下山した方が良いですよ」と助言してくれたらしい。
しかし彼は予定の全工程をこなし無事下山しました。
この話をしてくれたとき、彼は最後にこう言っていました。
「いやー、あん時は流石に気味が悪くてサー、山下りようかとも思ったんだけどサー、でもあの夜聞こえてきた話し声がサ、とても幸せそうに聞こえたワケ、だから山はいいなー、そんなことを思ったんだヨ」

そんな彼も、数年前アルプスの山に抱かれ姿を消しました。
たぶん彼も永遠に、山はいいなーと感じているに違いありません
そう思うと気が晴れるような気がします。


近付いてくる

317 名前: kagiroi ◆KooL91/0VI [sage] 投稿日: 04/11/17 23:15:57 ID:jKODg/sa
よくある話だが。
もう十数年前、山を歩くのが好きだったので仲間と近くの山をよく歩いた。
そんなある時、偶然にも、木にぶら下がった人生の果てる姿を見つけた。
蛆がこぼれ、見た事もないような大きな昆虫が体内から湧き出ていた。
数人の仲間を残して近くの交番まで届けに行った。
往復で30分ほどその場を離れただけだった。

時刻は夕方に近付いてはいたけど、まだ暗いとまではいかない
夕暮れ程度だった。警察官と一緒に現場に戻ると、仲間の女の子が泣き
男子までもが震えていた。俺は何度か見ていたので怖いとは思わなかったが
彼等には恐怖だったのかもと思ったが、俺が出発の時には
「大丈夫!少し離れてるからw」と笑っていたのに。
発見当時の事を数人の警察官に分かれて聞かれた我々は
暗くなる前にと警察官の誘導で麓の駅まで送ってもらった。

明るい駅に着いてやれやれと思っていると、一緒に警官を呼びに行った仲間が
「あいつらおかしくない?」と聞いてくる。ふと見ると、残した男女三人がまだ
何かに怯えるように小刻みに震えている。その様子から、今はまだ
何も聞ける状態じゃないと感じて、そのまま家まで帰ることになった。
後日、その日の事を仲間の男子に聞く事ができた。


318 名前: kagiroi ◆KooL91/0VI [sage] 投稿日: 04/11/17 23:18:01 ID:jKODg/sa
あの日、俺達が警官を呼びに行った後、本当に少し離れた場所で
彼等はその木を遠巻きに見ていたらしい。女の子を挟むように座って
遺骸に背を向けて座っていると、どこからか足音が聞こえたのだという。
カサ、カサ、カサ、カサ。こちらに向かって歩いてくる。
それがどこから歩いてくるのか全員がすぐに解った。
一人の男子が意を決して振り返ると、現場はそのままだった。
でも、何か変だった。気のせいだろうと安心して座っていると
カサ、カサ、カサ、カサ。また足音がするのだという。
また振り返ると、また何事とも無い。でも何かおかしい。

何がおかしいのかよく解らなかったのだが、はっきりとは見ないようにしていた
その木の方に恐る恐る目をやると、その理由が解った。
近付いている。さっきの違和感はこれだった。最初に座った位置より
かなり近付いている。確実にその木の方向に向かって。
それを黙っていようと思い、他の仲間に声をかけようとした時
「近付いてるよね?」女の子が気づいたようだ。「気のせいだよ。」
そうは言ったものの、やはり近付いているのは確かだと思えたので
「やっぱり立って待ってよう。」と言って立ち上がると、女の子が卒倒して倒れた。

確かに少し離れた位置に居たはずなのに、立ち上がった場所のすぐ後ろの木に
それがぶら下がっていたのだ。気を失いそうになるのをこらえて女の子を抱き
その場から少し離れて女の子を起こしたところに俺達が戻ったのだという。
女の子はその後しばらくは入院するほど衰弱し、どうにか回復して学校に戻った。

長い間、寂しい山の中でたった一人で居たのだ。人が自分を見てるのが解り、
無視するように背を向けているのだから、自分から近付くか、呼び寄せるのか。
ただ恐怖心からそういう幻覚に襲われたのか。それは定かではないが、
そういう事もたまに起こるのが山という場所なのかも知れない。


冬山のタブー

479 名前: 健康茶流@カテキン緑茶 [sage] 投稿日: 04/11/26 12:41:49 ID:cLvxsZcg
登山者の間で語られる「冬山のタブー」はご存知の方もいるかもしれません。登山の途中、
別のパーティーと出くわすことがままありますが、そうした場合互いに軽く挨拶します。
しかし、猛吹雪の中では、かつて遭難した死者達のパーティーをも見出してしまうことが
まれにあるのです。彼らはすぐそばで挨拶しても気づかず行ってしまうのでそれと分かり
ます。そうした場合、強いて呼び止めようとしてはなりません。また決して振り返っては
なりません。さもなければ彼らは私達を「救助」に来てくれた者と勘違いして、しつこく
付きまとってくることになります。

私の先輩は、そのタブーを犯してしまい、極寒の高山で生命に関わる禍に見舞われました。

その日、先輩の一行は、かなりの高度で予期せぬ吹雪に襲われ、最も近い山小屋に避難すべく
進行していました。途中、前方から下りてくるパーティーが見えてきました。互いにすれ違う際、
リーダーが彼らに声をかけましたが、相手パーティーは誰一人として応答せず、黙々と下山して
ゆきます。先輩一行のメンバーは、皆はっとした様子で顔を見合わせると、きびすを返して山小屋へ
向かうルートに立ち戻ろうとしました。しかし経験の浅かった先輩はその様子を解しかね、去り行く
相手パーティーに再び「山小屋は逆方向だ!」と声をかけてしまいました。すると最後尾の者が
振り返り「あとで行く」と答えました。この猛吹雪に「あとで」もないものですが、他のメンバーに
せかされ先輩も皆に続いて再び山小屋へ向かい歩き始めました。


480 名前: 健康茶流@カテキン緑茶 [sage] 投稿日: 04/11/26 12:44:50 ID:cLvxsZcg
山小屋といっても何があるわけでもありません。寝袋に入って皆で固まり、
凍えないよう暖を取るだけです。ようやく小屋に辿り着いた先輩達一行も、
寝袋に包まり少しでも体温が下がらないようにして吹雪がやむのを待っていました。

その時です、「ドンドンドン」と扉を叩く音がしました。リーダーが「どうぞ」
と答えました。しかし誰も入ってきません。もちろん避難用の小屋の扉に鍵など
かかっていません。「負傷して扉が開けられないのかもしれない」メンバーの一人が
起き上がって扉を開けに行きました。しかし、開けた扉の向こうには誰もいません。
見えるのは相変わらず続く吹雪だけです。「雪が扉を打っただけだろうか」不審に
思いながらも扉を閉めるしかありませんでした。しかし20分ほど経つと再び
「ドンドンドン」と扉を叩く音がしました。今度も扉を開けてみましたが、やはり
誰も居ません。そんなことが繰り返されました。扉を開けるたびに室内の気温は下がって
ゆきます。しかも扉を叩く音の間隔が20分、15分、10分、5分・・・と縮まってゆきます。
誰もが事の異常さに気づいていました。リーダーが「このままでは危険だ、皆もう
扉を開けるな」と命じました。


482 名前: 健康茶流@カテキン緑茶 [sage] 投稿日: 04/11/26 12:51:56 ID:cLvxsZcg
再び扉を叩く音がしました。今度は誰も開けません。やがて音はやみました。皆一様に
ほっとした面持ちになりました。しかしそれもつかの間、今度は壁から「ドンドンドン」と
音がしました。皆再び緊張しました。続けて「お〜い、お〜い」と外から人の声のような音が
聞こえてきます。やがて壁からの音もひっきりなしに鳴るようになりました。壁だけではなく、
天井、床からも音がします。それも段々と乱暴さを増してゆくのです。気味の悪い呼び声も
収まりません。一向は皆壁から離れ、部屋の真ん中で寄り添って、耳を塞いで一晩中不気味な
音に悩まされながら、眠れぬ夜を過ごしました。

朝になると吹雪もおさまりました。外には何事もなかったような銀世界が広がっています。
頂上まではもう少しの地点です。しかし皆疲れの取れない身体を引きずるようにして、ほうほうの
態で下山の途についたということです。


トンネルの顔

541 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 04/11/29 22:31:04 ID:IjPro60X
愛知県の山道にある旧伊勢神トンネルは、交通量の増した今日では狭過ぎ、別に新しく
大きなトンネルが造られたので、今は使われていません。しかし、「出る」という噂を
聞きつけてやってくる人々には、そのいかにもという古めかしい姿が喜ばれているようです。
しかし、地元の私はあえて見に行くという事もしませんでした。私がこのトンネルを通る
はめになったのは、単に道を間違えたからです。

バイクで足助へ遊びに行った帰りです。もう夜中でした。新トンネルへ通じる道を間違え、
旧トンネルへ続く支流に入ってしまったことに気づいたのは、目の前に今にも崩れそうな
トンネルが見えてきた時でした。


542 名前: 健康茶流@カテキン緑茶 [sage] 投稿日: 04/11/29 22:33:54 ID:IjPro60X
>>541の続きです

トンネルの中は真っ暗で、狭い道と苔むした壁をライトが白く照らすのみです。危険
なので30k/h程の速度でゆっくり進んで行きました。しかし、トンネルの中ほどまで来た
時です、車体がガタガタと揺れると、突然エンジンが止まりました。同時にライトも消えて
しまいました。完全な暗闇に私は動転し、慌ててスタートキーを回しましたが、キュルキュルと
セルの音がするだけで一向にエンジンがかかってくれません。どういうわけか、エンジン内の
ガソリン濃度が急激に低下した様子です。私はなるべく真っ暗な周囲を見ないよう、手元だけに
集中しながらコックを回してガソリンをエンジンに流し込み、チョークレバーを引くと、
頃合いを見計らって一気にエンジンを再起動させました。

パッとライトも点灯し、ほっとした私は早速走り出そうと目線を前に向け直しました。
その瞬間目に飛び込んできたのは人の顔でした。白い顔がライトに映し出されるように
宙に浮き、じっとこちらを見つめていました。


543 名前: 健康茶流@カテキン緑茶 [sage] 投稿日: 04/11/29 22:35:40 ID:IjPro60X
私は凍りつきました。思わず悲鳴を上げそうになりましたが、「恐怖で理性を失ったら
負けだ」と本能的に感じ、ぐっとこらえると、次の瞬間「ふざけるなぁぁ!」と叫び全速で
「顔」に向かってバイクで突っ込みました。

それからはよく覚えていません。間もなく真っ暗なトンネルを抜けると、月明かりに
照らされた下り坂へ出、そのまましばらくでオレンジ色の外灯の続く太い通りに合流
しました。それでも山道が続く間は気を強く持ってあえて焦らず走って行きましたが、
ふもとに出た途端に緊張の糸が切れ、ヘルメットの中で絶叫すると猛スピードで街を
目指して走り出しました。


封印

583 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 04/12/02 01:24:51 ID:zVirUB40
ついでにもういっちょ。
これは漏れじゃなくて、今はもう引退した先輩(とは言っても、これまたすげぇ爺さんなんだが)の話。
その人と先の話の爺さん達がある現場に行ったときの話。隣の村の人からの個人の山を間伐と枝打ちを
してくれってゆう依頼でで、なんでもえらくいい値段で引き受けたらしい。
同じ仕事同じ面積で、通常100万くらいなのを、200万くらいでやってくれと言ってきた。
その仕事を頼んできた人が隣村でも有数の金持ちだったから、爺さん達そこからさら
に吊り上げて250万で引き受けたらしい。
場所もなだらかな山で、除伐も必要もない。現場に行ってみて、爺さん達は「こりゃあ楽だし
うまい仕事だ」って喜んだらすぃ。

作業開始の日、現場に到着して作業をはじめてから、爺さん達は妙なことに気がついた。
何年も前に間伐をした後があるのだけれども、それが入り口の部分から100メートル程の
間しかされてない。枝打ちも、そこから先がされてない。100メートルの区間は
枝打ちも間伐もしてあって明るいけれども、そこから先がもう、真っ暗。


584 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 04/12/02 01:32:16 ID:zVirUB40
爺さん達はいぶかしんだけれども、ひとまず作業に入った。
とは言うものの、100mの区間はほとんど間伐の必要もないほどで、
すぐに真っ暗な杉林の前のあたりまでたどり着いた。
と、爺さんの仲間が「おい!あそこに人が樹の下敷きになっとる!!」と叫んだ。
見てみると、真っ暗な森の中、確かに倒れた樹の下に人が下敷きになってる。
こりゃ一大事だと、近寄ろうとしたけれども、一人が「あいつおかしい」と気がついた。
樹は、その人を押しつぶしてる。でも、樹は地面に半ばめりこんでる腐った倒れた木。
しかも、その人は無表情でじっと爺さん達のほうを見てる。真っ白な無表情な顔で。
ありえない。

爺さん達、もうチェーンソーも何もかもほったらかしにして、その場から逃げ出したそうな。
んで、その金持ちの人のところに言って「変なもんがおった!」というと、
「あ、あんたらもダメか」とのそっけない返事。
なんでも、隣村の森林組合に仕事を頼んだらしんだけれども、そのときにその場所で
中年の作業員が樹の下敷きになって死んだらしい。それ以来、そこに仕事に行くとは
そいつを見るとのことで、隣村の森林組合、および山の仕事してる会社、そうゆうのは一切
引き受けてくれなくなったとかなんとか。


586 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 04/12/02 01:40:59 ID:zVirUB40
んでもって、近隣の村の森林組合とかにも頼んだらしいんだけれども、
どこもそこも作業開始の日に「やっぱ無理」と断ってくる。
んで、うちの村の連中に話が回ってきたと。

何より恐ろしいのは、爺さん達が実物を見て、その話を聞いて、それでも怖がるどころか
金ほしさにその仕事続けたこと。
二日目にもそれがいたそうなんだけれども、爺さん達、そいつの上にでっけえ樹何本も
切り倒して、封印(?)しちゃったとかなんとか。
(その樹切る間も、そいつはじーっと真っ白な無表情な顔で爺さんたち見てたらしい)

この話を聞いたのは、漏れがその山に行って、草刈してたときに不自然な形で積み上げられてる
(てゆうか、いろんな方向から切り倒された樹がそのまんま何重にも積み重なってる)
のを見たのを、飲み会のときに「あれはなんであんなことをしてるのか?」って聞いたとき。

・・・・ちゅうか、そんな場所に一人で草刈に行かせるな。


H山の女

686 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 04/12/05 01:01:25 ID:P6MQOPjW
自分の体験ではないのですが…
友人が地元で有名な心霊スポットに行ったときに体験した話です。
心霊スポットと言っても、夜景が綺麗なので
デートスポットとしても有名な山(H山とします)でした。

ある日、友人は彼氏と一緒に夜景を見にいこうとH山へと向かいました。
目的の場所は、H山でも隠れスポット的所で
道が狭い為、バイクで行くことにしたそうです。
山の中腹辺りまでは、他のカップルの車もありますが
中腹をすぎ、村中道に入ると車の通れなくなるので
友人と彼氏の乗ったバイク以外は皆無だったそうです。
友人は、そろそろ目的の場所だなぁーと思い
何気なくサイドミラーを覗きました。
彼氏のバイクは少々改造してあるらしく
テールの部分がぴかぴかと光っています。
おかしい
ライトの光のなかに何かがあるのがミラー越しに見える。
不審に思った友人は良く目を懲らしました。
だんだん光に目が慣れ、見えたものは
在り来たりな描写かもしれませんが
顔色は青白く、長髪を振り乱した、白い襦袢のようなもものを着た女が
彼氏と友人の乗ったバイクを追っ掛けて来ていたそうです。


689 名前: 続き 投稿日: 04/12/05 01:14:26 ID:P6MQOPjW
友人は恐くなり、彼氏の背中にギュッと顔を埋め
サイドミラーを見ないようしたそうです。

しばらく、走り目的地へと着きましたが
(あの女、まだ追っ掛けてきてるんじゃ?)
と、思いしばらく彼氏の背中に顔を埋めたままでしたが
彼氏が「もう大丈夫や」と。
彼氏もあの女を見たそうなんです。
友人1人なら見間違いで済むのですが、彼氏も見たとなると、
いよいよ、怖くなってしまい、夜景ところではなくなってしまったそうです。
直ぐ様、山を降り彼氏の友人に
「どないしょう。俺等H山で幽霊みてもた。」
と言うと
「おぉ!H山かぁ〜。俺も幽霊見たことあるわぁ。
白い着物きた女が、追い掛けてくんねん、めっちゃ怖かった」
と返事が返ってきたそうです。


地獄の釜の蓋が開く

250 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:05/02/23 03:10:58 ID:0iSPQoAs0
中学時代、国語教師に聞いた話。

大学生の時、お盆に友人数人と連れ立って、花火を見物するため山の中腹に
ある展望台に出かけた。

周囲には街灯も少なく、最後の花火が消えた余韻に浸る中、ふとあることを
思い出し、何気なく呟いてみた。

「そう言えばさ、お盆って、『地獄の釜の蓋が開く』って言うよな」

すると、一緒に来ていた女の子の一人が顔色を変え、「花火も終わったし、
今日はもう帰ろう」と言い始めた。唐突だったので訝りながらも街に戻り、
その女の子に何があったのか聞いてみると、彼女は言葉少なに語った。

「展望台の端っこの方に大きな木があったんだけど…S君(先生)がああやって
言ったら、いきなり枝に青白い人の顔がたくさん浮かんで見えたの……」

…文章力ないせいか、あまり怖くないですな。精進します。


よく聞く話し

138 :本当にあった怖い名無し :2005/07/27(水) 22:39:05 ID:eWtU5TiZO 
よく聞く話しなんだけど、俺も山岳部で冬山専門で攻めたよ。 
谷川岳は10回以上アタックして、やっぱり初回から視ました。 
三人目を登ってるはずなのに、吹雪とガスの向こう、前に三人歩いていて、『ありゃ誰だ?』でも、みんな気付いてるけど何も言わない。 
かかわりたくないからな。あ、誰かまだ埋もれてるんだな。と思うだけ…。 
ガスの中、15メーターぐらい離れて下山してくるパーティがいる。 
でも生きた人のパーティではないんだよ。 
ガスのかかってるところは崖の下のはずなんだから。 
遭難した人の霊魂は本当によく視たよ。 
はじめのうちはビビッてたけど、そのうち慣れっこになって気にしなくなり、むしろ絶対に相手にしない。誘われると困るからな。 

そんな俺も40近くなり、冬山はやめた。先日、谷川岳に単独アタックといっても夏だが、深夜に冬装備で登ってるグループを視た。 
もちろん、生きた人であろうはずはないんだけど、腕っぷしにも自信がなくなってきた今、正直ビビッたよ。 


女の手

151 :本当にあった怖い名無し :2005/07/28(木) 21:11:30 (p)ID:7zMVjQq0O(4) 
下山しようにも、大きくルートから外れていることがわかった。 
コンパスが狂いすぎていたのだ…。3人は焦りながらもとにかく下山を考えていた。とにかく降りねば、この軽装では夜はもたない…。滝の音が聞こえた場所に風の音が入り交じり、更に風の中に女の声がぅうう〜という感じで聞こえた。 
空耳と思い、誰もその事に触れなかったが、たしかに啜り泣くような悲しい声がしていた気がする。 
風は冷たくなり、星を頼りに下山を続ける。 
確かな下山ルートではなく、けもの道のような所を、とにかく標高が下がる方へと降りていく。 
滝の音は聞こえなくなったのに、風の音の中に女の声は聞こえ続けてる。 
たまらず、山鳴りかな…。ひとりが口を開いた。 
俺は、何も聞こえないよ。とシラを切った。そうしないと、みんな恐れてしまう。 
山鳴りなんかじゃないよ、聞こえるよ、俺も。 
もうひとりも口を開いた。 


153 :本当にあった怖い名無し :2005/07/28(木) 21:19:10 (p)ID:7zMVjQq0O(4) 
先頭をいく友人が、立ち止まった。 
おまえら仲間だよな? 

あぁ、そうだけど。 

じゃあ、絶対に逃げるなよ。 
あぁ、逃げないよ。でもなんで?? 

ゆっくり下を見てみ。 

なんも見えない。どこを見ればいいんだよ? 

俺の足だよ。 

足?あるじゃん。 

そうじゃないよ、よく見ろよ。 

うわぁぁあああ!!! 

そいつの足首を地面から出た女の手がつかんでいた。 

ぎゃー!逃げ出す2人。まさに地獄絵図だ。 
3分間ぐらい走っただろうか?灌木に身体をぶつけながら、どこをどう走ったかわからない。 
とにかく走った。 
得体の知れない手首に、足をつかまれた友人は、オーイ!オーイ!と叫んでいたが、いつしか聞こえなくなった。 
いや、聞こえない場所まで逃げたのかも知れない。 


160 :本当にあった怖い名無し :2005/07/28(木) 21:29:48 (p)ID:7zMVjQq0O(4) 
翌朝、夜も白みかけた頃、まだ俺たちは生きていた。生きていたというより、何かに憑かれて彷徨い続け、いつしか入山事務所まで戻ってきた。 
一人残された友人が心配だ。遭難したにしろ、登山ルートを間違えているのだから、説明できない。しかし、消防団と警察の捜索隊を出してくれた。 
自力で下山した情報はついに入らないまま、午後4時、捜索は打ち切られた。 
翌朝は6時から捜索が始まった。そいつの両親も麓まで来ていて、俺たちは会わせる顔がなかった…。そりゃそうだ、恐怖のあまり、友人を見捨て、俺たちだけが逃げたのだから。 
変わり果てた友人の姿が発見されるのに、そう長い時間はかからなかった。 
登山ルートからほんの少し離れた、通称『賽の河原』と呼ばれる谷川に頭を突っ込んだ状態で、死後20時間以上経過した状態で発見された。 


161 :本当にあった怖い名無し :2005/07/28(木) 21:31:11 (p)ID:7zMVjQq0O(4) 
しかし、もっと驚いたのは、友人の傍らにあった、死後2年以上経過したと思われる女性の死体だった。


ついて来る女

196 名前: 本当にあった怖い名無し 2006/03/15(水) 18:59:42 ID:A1HOKpiU0 

1/2 
友人から聞いた、20年程前の話 
近畿地方に住んでいた友人は、子供の頃お父さんに連れられて 
よくあちこちの山に連れて行ってもらっていたそうだ。 
その日はN県の山奥にある大きなダムへドライブに出掛けたという。 
車を駐車場に止め、展望台へ向かうと、そこにはひとりだけ、先客がいた。 
よく晴れた日で、遠くからでもどんなひとか、よく確認出来た。 
クリーム色のセーターにフレアスカート、ロングヘア・・・若い女性だった。 
季節外れの山中の観光地には場違いな感じがして、何だかとても気になったそうだ。 
彼女は手摺に凭れ掛かって友人達を一瞥したそうだが 
いきなり、やった。手摺を乗り越えて身投げしたのだ。 
お父さんと友人は慌てて駆け寄って見下ろしてみた。 
50mほど下のコンクリートに女性は血を流して倒れている。即死だろう。 
携帯電話も普及してない時代の事、 
お父さんは友人を車に乗せ、ふもとの町まで事故を知らせに行く事にした。 
曲がりくねった山道を車を走らせながら、お父さんは 
「決して後ろを振り返ってはいけない。バックミラーも覗いてはいけない」 
と言ったそうだ。 


197 名前: 本当にあった怖い名無し 2006/03/15(水) 19:00:34 ID:A1HOKpiU0 

2/2 
だが、とても気になる。 
友人も、小さな頃から霊感が強く、背後に何だか禍々しいものを感じていた。 
・・・耐えられなくなって友人はバックミラーを見た。 
 さっき身投げしたはずの女が、頭から血を流してついて来てる。 
一瞬だがはっきり見た。口を真一文字に結んで黙々と歩いてついて来るという。 
車は全速で山道を下り降りているのに・・・ 
友人は泣き出してしまい、町まで助手席に突っ伏したまま動けなくなってしまった。 
町に着き、警察に駆け込んだ時には、女は消えていたと云う。 

お父さんも実はかなりの霊感の持ち主で、狐憑きの除霊なんかもした人らしいが 
何故、女がついて来たのかは判らない、と言っていたそうだ。 


酒盛りをする幽霊

403 名前: 330 2006/03/26(日) 13:25:18 ID:FnLlC1ou0 

酒盛りをする幽霊 

山の中のダム工事現場であった話 
TVも映らないそこでの楽しみは、麻雀かビデオ観るか酒を飲むくらい 
プレハブの二階でみんなでワイワイ酒を飲んでいるといつもそれは来る 
外の鉄板の階段を何度も音をたてて登り下りする(見ても誰もいない) 
「おう!来たか、飲んでけ」と重機のOP(オペレーター・操作する人)のおっさんが茶碗に酒をつぎ入り口に向かって置く 
すると音がやむ 「いつも来るんだ〜」と笑うおっさん 

ある時そのおっさんが仕事中に重機の下敷きになる事故が起きた 
誰もが「・・だめだ」と思った事故なのに無傷ですんだ 
偶然と言うか、たまたまできた小さな隙間に入り込んでて潰されなかった 
「機械が倒れてくる時に誰かにドンと押された、そこが隙間で助かった」と言っていた 


心霊スポット

650 :本当にあった怖い名無し :2007/01/05(金) 07:29:52 ID:e7alqbaJO
携帯からごめん。 
数年前の夏、彼氏と全国的に有名な心霊スポットに行った。山の中にあったため、ここに書きます。 
そのスポットに行くには二通りの道があるらしく、歩いて山道を通る道はかなり迷うらしく、夜は歩かない方がいいみたい。 
山道入り口には、肝試しに来た若者数人がウロウロしていた。 
入り口で若者兄ぃちゃん達と一緒に行くことになった。 
真夏だとゆうのに、山奥だからか寒い! 
蛍でもない変な光虫がいる。 
山道を数十分歩くと、私の携帯が公衆電話の表示で鳴った。 
若者達は、『携帯…俺のFOMA圏外なんすけど…』と言う…。 
私もFOMAなんです…。 
その瞬間、用意した懐中電灯が消えた! 
若者達のも次々消え、携帯さえも電源が落ちた。 
私はパニックになり、彼氏に帰ろうと叫んだ。 


651 :本当にあった怖い名無し :2007/01/05(金) 07:40:41 ID:e7alqbaJO
ただ一人、彼氏は冷静に歩いていた。 
途中分かれ道が幾つかあったけど、迷わずに若者達と私を誘導する。 
若者の一人が、もう絶対ヤバいと言いだし、ビビって泣き入ってる私も帰りたいと訴えた。 
彼氏は、後50メートルでたどり着くと言ってたけど、帰ることになった。 
車に乗り、『行ったことあんの?』と聞くと、『いいや〜。女が数メートル先で誘導してた。』 
と言う。 
彼『お前、右腕平気?鈍感すぎるわ〜。さっきの女はお前を呼んでたみたい。腕捕まれてるぞ』 
口にはしなかったが、右腕が重くダルい。 
山を抜けると重さは無くなった。 


652 :本当にあった怖い名無し :2007/01/05(金) 07:52:48 ID:e7alqbaJO
携帯がおかしくなる前に、彼氏が山に向かって、私の携帯で写メを撮っていた。 
後日友人に怒りながら見せたら、暗い山をバックに無数の顔が写っていた。 
手当たり次第に送信しまくったら、送り先にエラく怒られた。 
その山は遺体遺棄、殺人、自殺で有名。らしぃ。 
他サイトでぅPしましたが、『これは非常によくない!』と削除されました。 
画像の入った携帯は今はブッ壊れて動きません。若者達のその後もわかりませんが、私達の生活に変わりはないので、無事と思われます。 
山経験はこれが一番怖かったので… 
乱文・長文失礼しました〜 


先祖様が体験した話

732 :初めまして 1:2007/12/21(金) 00:21:34 ID:hA2uHbFF0
先日、ちょっとした切欠でオカ板に来て以来、皆さんの話を楽しみながら拝見しています。 
ここで、私自身の体験じゃないのですが、長い付き合いのある山先輩(と言っても、かなりの年齢。仮に、義一さんとします)から聞いた話をします。 

この話は、義一さんの祖父が、さらに自身の祖父(義一さんから数えれば、5代前の人)から聞いた話を、日記に書いて記録していたもので、義一さんが祖父の遺品を整理していた時に、見つけたのだそうです。そして今回の話は、その5代前のご先祖様(仮に義雄さん、とします)です。 

だいぶ長くなりますので、読み飛ばして頂いても構いません。 

場所は東北某県、時代は明治初期。山深い村落で起きた話です。 
当時の人々は皆そうでしたが、特に義雄さんは健脚で知られ、普通の人が一里歩くだけの時間があれば、三里は歩く、という人でした。それでいて、肝も据わっている。そんな彼ですので、隣村への用事とかには、非常に重宝がられていたそうです。 

そんなある日、彼は県境を越えた遠くにある大きな街へ、用事で出掛ける事になりました。 
朝、暗いうちから家を出て、義雄さんは山道をドンドン進んでいきました。山道…と言っても当時の事ですから、山の中に獣道のような細い道があるだけ、といった状態です。 
山道は片方が山で、もう片方が急斜面となっており、底には川が流れています。踏み外したら谷底へ真っ逆さまです。が、度胸のある義雄さんは恐れる事なく、進み続けます。 


733 :初めまして 2:2007/12/21(金) 00:22:25 ID:hA2uHbFF0
さて、暫く歩いていくと、遠くに赤いモノがチラチラと見えるのに気付きました。 
「なんだ、あれは?」と思いつつ、歩を進める義雄さん。やがて、その赤いものの正体が次第に分かってきました。どうやら、着物が木の枝に引っかかり、風にユラユラ揺れているようです。 
こんな山奥、それも木の枝になんであんな着物が引っかかってんだ?と思いつつ義雄さんは近付いていきました。 

やがて着物が引っかかってる木の前まで来た義雄さんは、着物をよく見ました。 
着物に全然詳しくない彼ですら、こんな田舎では滅多に見られない程の高級品であることは一目瞭然でした。と、義雄さんは突然声を掛けられました。 

「ねえ、あんた」 
その声に義雄さんは我に返って振り向くと、これまた山奥には似つかわしくない美人が立っています。 
「ねえ、あんた。着物を取って」 
彼は女性に言われるがまま、着物を取ってあげました。 
義雄さんは着物を渡しつつ、彼女を観察しました。艶のある長い黒髪、雪のような白い肌、そして美しい顔立ち。年の頃は、16〜18ぐらいに見えたそうです。 

「あんた、A街(義雄さんが行く予定の街)まで行くんでしょう?」 
見惚れて口も利けない義雄さんを見越してか、彼女は自分からペラペラと話してきます。 
「私も、A街へ行くの」「一緒に行きましょう」義雄さんは彼女の美しさに見惚れて、ただ黙って頷くばかりです。 


734 :初めまして 3:2007/12/21(金) 00:25:13 ID:hA2uHbFF0
やがて、義雄さんは女性を連れて歩き出しました。歩き出してからは義雄さんにも余裕が出てきて『上手く口説けないもんか』ぐらいまで考えていました。しかし、それと共に何となく…具体的に何が、という訳ではないのですが、違和感を感じるようになりました。 

女性は、健脚で知られる義雄さんの後を、息も乱さず付いて来ます。まあ、それもおかしいが、それだけじゃない。何かがおかしい。でも、何が変なんだろう…? 
そんな事を考えつつ、義雄さんは後ろをチラリと振り返ります。女性はやはり疲れた様子も無く、笑顔すら浮かべて付いてきています。 
『まぁ美人だし、細かい事は気にしてもしょうがねぇ』と思ってると、女性が突然、話しかけてきました。 

「あんた、A街のBって所、知ってる?」「B?知らねぇなぁ…」「私ねぇ、Bのねぇ…」 
女性は、A街のBという場所に住む、□□という人物の話を始めました。まあ、早い話が、彼女は□□家主人の妾(愛人)だというのです。 

「そんな人が、何でこんな所に1人で居るんだね?」と言いながら振り向いた義雄さんはビックリしました。彼女はいつからそうしていたのか、義雄さんの背中に自分の身体をベッタリくっつくけて、彼の耳元で囁くように話しかけていたのです。 

そして、ここに至って義雄さんは、ずっと抱いていた違和感にようやく、気付きました。 
『コイツ、俺と出会ってからずっと後ろを歩いてるのに、どうして足音がしないんだ?さっきからずっと、俺が1人で歩いてるみたいじゃねえか…この女、変だぞ…』 

不安に駆られた義雄さんは、何とか女性から身体を離そうとします。ですが、何故か身体が動かない…。


735 :初めまして 4:2007/12/21(金) 00:27:06 ID:hA2uHbFF0
焦る義雄さんの耳元に口を近づけたままの彼女は、今までとは打って変わった低く、唸るような声で、言葉を発しました。 
「あんたも私を捨てるんだろう?ねぇ?捨てるんだろう?」 

「一体何の話だ、捨てるって何だ…俺は何も知らん、お前、一体誰なんだ、離してくれ!」 
義雄さんは、必死に言葉を搾り出します。ですが、そこから先は言葉が続きませんでした。 

気付けば、彼女の目玉は外へ飛び出し、頭はザックリと割れ、更に顔は何かで何度も殴られたかのように、滅茶苦茶に潰れていたのです。 
あの綺麗な顔の面影はどこにもありません。彼女は既に腐乱死体、と言っても良い風貌になっていました。 

「うわあっ!」 
義雄さんは腰も抜かさんばかりに驚き、途端に身体が自由になりました。そして気付けば、細い山道を必死に逃げていました。 
「ヒヒヒ、ヒヒヒヒッ!」後ろからは、女性のものと思われる、狂ったような笑い声が響いてきます。それと共に、何かが腐ったような強烈な臭いもしてきました。 

「だ、誰かッ!助けてくれ!」 
義雄さんは助けを求めますが、ここは山の中。人など居ません。 
「ヒヒッ、ヒヒヒヒッ!」後ろの声は、徐々に近づいてきます。それと共に臭いも強烈になり…義雄さんは、気を失いました。 


736 :初めまして 5:2007/12/21(金) 00:28:50 ID:hA2uHbFF0
気付いた時、義雄さんは急斜面の途中にある木に引っかかっていました。下の川まで落ちたら、助からなかったでしょう。義雄さんは何とか山道まで這い上がり、傷だらけの身体を引き摺りつつ山道を歩きました。 

そうして歩いている間も、山の茂みや谷底から小さく「ヒヒヒッ」と笑う声が聞こえたり、強烈な臭いがしました。 
ですが、義雄さんは『聞いちゃいけない、見ちゃいけない』と念じつつA街の用事先まで辿り付き、そこで再び気を失いました。 

次に気付いた時、彼は手当てをされ、寝かされていました。 
義雄さんは用事先の人達に傷の手当てをしてくれた御礼と、山で起きた話をしました。 
手当てをしてくれた人は、なんだそれは?みたいな顔をしていたそうなのですが、義雄さんがあまりに必死な顔をして訴えるので、一番長生きしている爺さんなら、何か知っているかも…と言って、お年寄りを呼んでくれました。 

やがて部屋に入ってきたお年寄りに、山で起きた話をしたところ、お年寄りも最初は思い出せないようでしたが、△△の□□、という地名と苗字を言ったところ「ああ。居た、居た。□□なら知ってる」と言います。 

そして更に「こんな幽霊だったんですけど…」と幽霊の特徴を話したところ、お年寄りは突然「あいつ、本当に殺してたのか!」と言って、青くなったそうです。 
お年寄りは暫く青くなって話も出来ない感じでしたが、やがて義雄さんに以下のような内容の事を語ってくれました。話は、お年寄りが若者の頃まで遡ります。 


737 :初めまして 6:2007/12/21(金) 00:33:46 ID:hA2uHbFF0
まず、□□という家は、A街に存在していた。存在していた…というのは、既に□□の家は絶えているからだ。そして例の女性だが、義雄さんの言う特徴を聞く限り□□の当主が囲っていた、○○という妾だ。 

妾の○○は、関東だかどこだか、とにかく遠くから来た人らしい。まあ恐らく、遊び好きの□□家当主が、アレコレ頑張って連れて来たんだろう。そして、その妾は大層な美人で、どことなく洗練された言葉遣いや仕草で有名だった。 

お年寄りは何度か○○自身と話したことがあるらしい。彼女からは、とても良い香りがした。肌は雪のように白く髪は黒々とし、優しくて綺麗な人だ、と思った。 
そして、□□当主から貰ったらしい高級そうな赤い着物がお気に入りだったらしく、よく着ているのを見た。 

だが、○○は□□家本妻△△と険悪な仲だった。お互いがいがみ合ってるのは、誰の目から見ても明らかだった。いがみ合う理由は色々だったらしいが、主な理由は□□当主絡みだったらしい。 

まあこんな感じで険悪な仲の2人だったのだが、ある日を境に○○が居なくなった。 
何の前触れもなく、本当に突然居なくなった。 

□□の当主は誰かに聞かれる度に「○○は△△と喧嘩した後、どこかへ逃げた」とか言ってたらしい。だが、あれだけ惚れ込んでいた○○が逃げたというのに、□□当主は一向に探す気配もなく、落ち込んでいるだけ。 
それに反して本妻△△は、以前とはガラリと変わって、かなり明るくなった。


738 :初めまして 7:2007/12/21(金) 00:35:35 ID:hA2uHbFF0
△△の豹変ぶりを見た近所の人がある時、冗談半分で△△に「今はいいが、後で○○が戻ってきたらどうするね?」と聞いた。 
すると△△は「いいや、あいつは絶対戻ってこないね」と自信たっぷりに言う。そこで再び相手の人が「なんでそんなにハッキリ戻らない、と言えるんだね、まさかあんた、○○が憎いあまりに殺したんじゃないだろうねぇ?」と聞いた。 

勿論、聞いた人は冗談で聞いたのだ。だが、△△は事も無げに「ああ、殺したよ。あの生意気な小娘、頭カチ割って顔を叩き潰してやった」と、言ってのけた。 
その場に居合わせた人々は一瞬固まった。が、誰も殺しの現場を見た訳じゃないし、△△は、あまりにも堂々として喋ってるし、その場の皆は「またまた冗談を」と笑って聞き流した。 

それから暫くは何事も無く平穏だったのだが、ある時期からたった数年だかで、□□当主も本妻の△△も、更にはその息子達も立て続けに死んでしまい、□□の一家は完全に絶えた。 

□□家があっと言う間に全滅したのを見た人達の中には「ひょっとして△△の奴、本当に○○を殺したんじゃないか、その祟りなんじゃないのか」と言う人も居たらしい。 
だが、それも根拠の無い噂である。あっという間に忘れ去られてしまった……。
でも、数十年経った今、義雄さんの口から幽霊の特徴(歳の頃16〜18で赤い着物、白い肌)を聞いた上、その後の変化(頭が割れてて、顔が滅茶苦茶に潰されていた)を聞いて、お年寄りの口から「本当に…」という台詞が出てきたのです。 

まあ、この後がちょっと大変でした。 
義雄さんから話を聞いたお年寄りは「見たのは山道の、大体どの辺だったのか。案内してくれ。供養する」と言ってきたんですが、義雄さんは行くのは絶対嫌だったので、大体の場所を教えてあげたそうです。 


739 :初めまして 8:2007/12/21(金) 00:36:50 ID:hA2uHbFF0
ところで義雄さんには、疑問が残りました。 
と言うのも、その山道は何度か通ったことはあるけれど、この幽霊に遭ったのは初めてだったのです。何故今回出てきたのか?しかも自分は、□□家とは何の繋がりも無いのに…と不思議に思ったのですが、結局この疑問の答えは出なかったみたいです。 

やがてA街で用事を済ませたものの、例の出来事があるのと傷のせいで村に帰るに帰れない義雄さんの為に、用事先の人が義雄さんを村まで連れ帰ってくれることになりました。但し、今度は別の道を使って帰ったそうです。 

さて、村に帰った義雄さんですが、やはり日頃健脚として知られ、山には慣れている彼が気を失うほどの怪我をして帰ってきたのを、皆が不審がりました。 
が、義雄さんは誰に聞かれても「足を滑らせ、道を踏み外した」と言って通しました。 
喋ると、祟られるとでも思ったのでしょうか。 

ですが、それから何をやっても失敗ばかりしたそうです。そして時折、畑仕事をしている時や家の中に居る時、あの「腐ったような臭い」が漂ってきたり、屋根裏や家の外から、時には耳元で「ヒヒヒッ」と笑い声が聞こえてくるようになりました。 

家の中に居ようが外に居ようが、畑仕事してようが寝てようが、義雄さんは笑い声や臭いに悩まされ続けました。当然、義雄さん以外の人達は声も聞こえなければ臭いだってしません。妾の幽霊は、何故か義雄さんに付き纏い続けました。 


740 :初めまして 9:2007/12/21(金) 00:38:37 ID:hA2uHbFF0
そんな事が続いた後、義雄さんは逃げるように別の大きな街へ行き、お祓いだの何だのをして貰い、やっと臭いや声が聞こえる事は無くなったようです。 
そして、そのまま街へ居付き、頑張って働いて結婚して子孫を残し、代を重ねて義一さんが生まれた訳です。 

義雄さんが妾の幽霊と遭ったと思われる山道は現在、廃道化が著しく、残ってるかどうかも怪しいらしいです。 
山や山中の廃道巡りが好きな私は、「行ってみたいから、山道の場所を教えてくれませんか?」と言いましたが、義一さんは「とんでもない事だ。そういうのは、触れるべきじゃない、そっとしとくもんだ」と言って、絶対に教えてくれませんでした。 

この、あまりに長い話を、義一さんは何度かに分けて私に話してくれました。 
そして最後に「今の時代も、ちょっとお金を稼ぐと、すぐに妾を囲う人は居る。でも、奥さんや子供を泣かせるだけで、何もならない」と言っておりました。
私の話は、以上です。


ドアを叩く音

427 宿無しさん@予約いっぱい [] Date:2009/06/15(月) 20:48:31  ID:37MM8xomO Be:
知り合いが体験した最恐の話。聞けました。
知り合いが学生時代、登山で猛吹雪に遭い、山小屋で泊まる事になった深夜の出来事。
仲間四人でくっついて寒さをしのいで寝ていたら、バンバンとドアを叩く音。
真夜中に誰が?とドアを開けようとしたら、仲間の一人が「こんな時間にこんな所へ人が来るか?」と言う。
全員それもそうだと思い開けるのをためらう。
バンバンとドアを叩く音は強くなる。
人なら入れてやらんと大変だという事になり、ドアに手を伸ばした瞬間、外から『ケケケケ』という笑い声。
やはり人ではないと確信した。もう誰もドアを開けようとはしない。
ドアは叩き続けられる。
バンバン!バンバン!
たまらず仲間の一人が「お前、人間か?」と叫んだ。
ドアを叩く音が止まった。
「キツネか?タヌキか?」
ドアは叩かれない。
絶対言ってはならないとみんなが思っていた一言を、仲間の一人が小声で囁いてしまった。
「じゃあ幽霊なのか」

その瞬間、山小屋の天井と四方の壁がバンバンバンバンと激しく叩きつけられた。山小屋が壊れそうな勢いだ。
『ケケケケケケケケ』笑い声があちこちから聞こえる。外には何人もいるようだ。
四人が口々に知ってるお経を唱え成仏してくれと叫んだ。
しばらくして静寂が戻った。
二度とドアが叩かれる事は無かったそうだ。


炭鉱跡の山

612 :本当にあった怖い名無し:2009/07/05(日) 21:34:23 ID:TxjdK8QS0
小5の時、よく学校終わってから友達4人で近所の炭鉱跡の山で遊んでた。
山の中腹の側面にデッカイ穴が開いてて、覗くと深さは5メートルくらいだった。

ある日、穴に入ってみようってなってロープとライトを持って山に行った。
俺が一番に穴に入ることになった。ロープを木に結んでロープを掴んで降りてたら、
何かに脚を掴まれた気がして、ビックリして足を滑らせて底に落ちてしまった。
俺は、全身擦り傷、左足捻挫、右腕はパックリと8センチ程切れ、血まみれだった。
両方の掌は、落ちる時ロープを握っていたからヒドイ擦過傷で火傷みたいに痛かった。

パニクりながらライトを点けると横穴があって、奥で何かがゆらゆらと揺れていた。
「大丈夫か?」と聴く友達、俺は強がって「大丈夫!早くみんな降りて来いよ」と言う。
その声は激痛と恐怖で震えていた。本当は叫びたかったが、友達が逃げだして穴の中に
取り残されるかもと思ったから必死に我慢した。「お前、顔血だらけやんか!早く上がっ
て来い!」と誰も降りて来ない。「OK!上がる、でも頼むから俺をずっと見とってくれ、
何処にも行かんでくれ!」と半泣きな俺。友達3人は交代しながら俺を見ていてくれた。

もうロープを握る事が出来ない俺は、底にある岩を血まみれの手で階段上に積み上げて
いった。1メートル程積み上げたところで、日が暮れだした。積み上げは止めて、必死
で這い上がった。やっと友達の顔が近くに見えたとき、俺は安堵感からか激痛と疲労で
動けなくなった。何やってんだと友達3人が俺の腕を引っ張り上げてくれ、もう少しで
出れると思ったとき「うわぁああ!」と2人が叫んで走って逃げて行った。また落ちそ
うになったが、1人だけ俺を引っ張り出してくれた。「ありがとな」とその子を見ると
その子は俺の後を目を見開いて見ていた、俺は怖くて振り向くことが出来なかった。

その子に肩を借りて急いで山を降りた。何を視たのか聴くと「血まみれのおっさん…もう
おらん」と言った。
家に帰るともう19時過ぎていた、血だらけの俺を見て両親が何処で何をしてたかと聴く
ので、全て話すと母が俺を外に出し全身に塩をかけまくった、傷に塩が滲みて地獄だった!

昔、その炭鉱では事故で何人もの死者が出たと、母から聞いた。

震える遺体

861 :本当にあった怖い名無し:2009/08/06(木) 00:30:05 ID:7Ub512rNP
少し昔の話になるが…。某山の事故を見て、祖母が教えてくれた話があるので書かせてもらいたい。

俺の祖母の妹は、50代のときに山で遭難して亡くなった。一緒に登った息子も助からなかった。当時、幼児だった俺は、25歳ぐらいだった息子(俺にとっては伯父)にはよく遊んでもらったんで、わけがわからないながらも悲しかった。

その2人の通夜のときに奇妙なことが起きたんだと。お寺さんの読経の間、祖母の妹の棺桶がガタガタと揺れたらしい。奇妙に思って親族一同でのぞくと、死んでるはずの妹が寒そうに震えていた。唇なんか、死化粧してたはずなのに真っ青だったってことだ。伯父たちは大雨に見舞われての寒さで死んだということだったから、まだその記憶が残ってるんだね、と、親族は体をさすったりしてやって慰めたらしいが、そこで祖母の妹の旦那が号泣をした。

旦那は、伯父たちが山に向かう準備で、リュックにセーターを詰めているのを見たときに、「いくら山だからって、夏にそんなもの要るか。荷物になるから置いてけ」って、半ば強引に置いていかせた。そのセーターがあれば、あるいは、祖母の妹と伯父は助かったかもしれなかった…。

親族は棺桶の中にセーターを入れてやったんだってさ。そういえば、おぼろげに記憶にあるんだ。荼毘に付すときのこと。
今から焼かれるっていうのに、みんなは何で、伯父さんにセーターなんか着せてあげてるのかなって思ったこと。


坊主頭の男

190 :1/2:2009/09/06(日) 06:28:02 ID:zyCwbdSq0
山道の恐怖か。

小学1年の頃、山にキャンプに来ていた時、ちょっとした冒険心でコッソリ周囲を探索してたら獣道(道の右側は上り斜面、左側は急な下り斜面で下は川)を見つけた。その獣道を道なりに歩いてたら、道そのものが足元から崩れて、斜面を10メートル程転がった。途中の木にぶつかる形で何とか止まったけど、落ちたら死んでたろうなぁ…。

次は小学5年生の頃。これは、一番恐ろしかった。これ以上の体験は、後にも先にも無い。内容が内容だけに信じてくれない人も居るが、俺は確かに見た、と思っている。そして見たのは俺一人じゃない。親の後に付いて山中の獣道を歩いてた。季節は夏。周囲は夕闇が迫って来ていた。陸自空挺レンジャー出身の親父が先導していたので、疲れはしていたけど恐怖は無かった。頼れる親父であった。聞こえる音といえば二人の歩く音と木々のざわめき、種類は分からないが鳥の鳴き声と、谷を流れる川の音…だけだと思っていた。何か、人の声が聞こえた気がした。でも、特に川の音などは人の声に聞こえる場合もある。最初はそれだと思っていた。けれども、気にすれば気にするほど、人の声としか思えなくなってきた。

「とうさん…誰かの声、聞こえない?」「……」「誰だろ、何言ってるんだろ?」「いいから、歩け」
言われるままに、黙々と歩いた。だが、やっぱり声が気になる…どこからしているんだろう?

周囲をキョロキョロしながら歩ていると、谷底の川で何かが動いているのが見えた。獣道から谷底までは結構な距離がある上に、木や草も多い。そして夕闇が迫っているので、何かが居たとしてもハッキリ見える筈は無い。ところが、ソイツはハッキリと見えた。


191 :2/2:2009/09/06(日) 06:28:59 ID:zyCwbdSq0
獣道と谷底の川は距離があるものの、並行したような形になっている。そして、ソイツは谷底を歩きながら、ずっと我々に付いてきていた。 「お〜い、こっちに来いよぉ〜!」谷底を歩く坊主頭の男は、我々に叫んでいた。ゲラゲラ笑いながら、同じ台詞を何度も繰り返している。それだけでも十分異様だったが、その男の風体も奇妙だった。着ているものが妙に古い。時代劇で農民が着ているような服だ。顔は満面の笑顔。だが、目の位置がおかしい。頭も妙にボコボコしている。そして、結構な速度で移動している。ゴツゴツした石や岩が多い暗い谷底を、ものともせず歩いている。

大体、こんな暗くて距離もあるのに、何故あそこまでハッキリ見えるんだろう?と言うより、白く光ってないか、あの人?小学生の俺でも、その異様さに気付き、思わず足を止めてしまった。

「見るな、歩け!」親父に一喝された。その声で我に返る俺。途端に、恐ろしくなった。しかし恐がっても始まらない。後はもう、ひたすら歩くことだけに集中した。その間も谷底からは、相変わらずゲラゲラ笑いながら呼ぶ声がしていた。

気付けば、俺と親父は獣道を出て、車両が通れる程の広い道に出ていた。もう、声は聞こえなくなっていた。帰りの車中、親父は例の男について話してくれた。話してくれたと言っても、一方的に喋ってた感じだったけれど。

「7,8年位前まで、アレは何度か出ていた。でも、それからはずっと見なかったから、もう大丈夫だと思っていた。お前も見ると思わなかった」「呼ぶだけで特に悪さはしないし、無視してれば何も起きない。ただ、言う事を聞いて谷底に降りたら、どうなるか分らない」 「成仏を願ってくれる身内も、帰る家や墓も無くて寂しいから、ああして来る人を呼んでるんだろう」

大体、こんな感じの内容だったと思う。その後も、その付近には何度か行ったけれど、その男には会ってない。今度こそ成仏したんだろうか?


自販機の女

632 :本当にあった怖い名無し:2009/09/14(月) 21:41:38 ID:tinwsnF+0
細い山道で人家はほとんど無く、灯りといえば自販機のみ。友人の家が
そんな場所だった
一度深夜まで話し込んで気が付くと11時を回っていた
結局、友人の奨めもあって泊まってくことにした

風呂に入り、外を眺めると自販機の横に女の人が立ってる
特に気にもせず布団に入り眠りについた
夜中の2時頃に目が覚めトイレに行く
布団に戻る途中で窓の外の自販機が目に付いた

まだ、女の人が立ってる。なんで?
もう見なかった事にして布団に入り眠りに付いた

翌朝、その事を友人に話すと
「昔あの場所で事故があってね」と顔色変えずに話す
「見える人は見えるし、見えない人は夜中にそこでジュース買ってるよ」
友人は見えないから平気なのだが、さすがに夜そこでジュースを買うこ
とはしないらしい

霊感のある人が言ってたのには、次の被害者になる人をじっと待ってい
るらしく、近寄らない方がいいと言われたみたい


ビデオメッセージ

161 :本当にあった怖い名無し:2010/07/16(金) 11:13:01 ID:7YrVIXEV0
会社の同僚が亡くなった。
フリークライミングが趣味のKという奴で、俺とすごく仲がよくて
家族ぐるみ(俺の方は独身だが)での付き合いがあった。

Kのフリークライミングへの入れ込み方は本格的で
休みがあればあっちの山、こっちの崖へと常に出かけていた。

亡くなる半年くらい前だったか、急にKが俺に頼みがあるといって話してきた。
「なあ、俺がもし死んだときのために、ビデオを撮っておいてほしいんだ」

趣味が趣味だけに、いつ命を落とすかもしれないので、あらかじめ
ビデオメッセージを撮っておいて、万が一の際にはそれを家族に見せてほしい、
ということだった。俺はそんなに危険なら家族もいるんだから辞めろと
いったが、クライミングをやめることだけは絶対に考えられないとKは
きっぱり言った。いかにもKらしいなと思った俺は撮影を引き受けた。

Kの家で撮影したらバレるので、俺の部屋で撮ることになった。
白い壁をバックに、ソファーに座ったKが喋り始める


162 :本当にあった怖い名無し:2010/07/16(金) 11:13:32 ID:7YrVIXEV0
「えー、Kです。このビデオを見てるということは、僕は死んで
しまったということになります。○○(奥さんの名前)、××(娘の名前)、
今まで本当にありがとう。僕の勝手な趣味で、みんなに迷惑をかけて
本当に申し訳ないと思っています。僕を育ててくれたお父さん、お母さん、
それに友人のみんな、僕が死んで悲しんでるかもしれませんが、
どうか悲しまないでください。僕は天国で楽しくやっています。
皆さんと会えないことは残念ですが、天国から見守っています。
××(娘の名前)、お父さんはずっとお空の上から見ています。
だから泣かないで、笑って見送ってください。ではさようなら」


163 :本当にあった怖い名無し:2010/07/16(金) 11:13:50 ID:7YrVIXEV0
もちろんこれを撮ったときKは生きていたわけだが、それから半年後
本当にKは死んでしまった。クライミング中の滑落による事故死で、
クライミング仲間によると、通常、もし落ちた場合でも大丈夫なように
下には安全マットを敷いて登るのだが、このときは、その落下予想地点
から大きく外れて落下したために事故を防ぎきれなかったのだそうだ。

通夜、告別式ともに悲壮なものだった。
泣き叫ぶKの奥さんと娘。俺も信じられない思いだった。まさかあのKが。

一週間が過ぎたときに、俺は例のビデオをKの家族に
見せることにした。さすがに落ち着きを取り戻していたKの家族は
俺がKのメッセージビデオがあるといったら是非見せて欲しいと言って来たので
ちょうど初七日の法要があるときに、親族の前で見せることになった。

俺がDVDを取り出した時点で、すでに泣き始める親族。
「これも供養になりますから、是非見てあげてください」とDVDをセットし、
再生した。


164 :本当にあった怖い名無し:2010/07/16(金) 11:14:11 ID:7YrVIXEV0
ヴーーーという音とともに、真っ暗な画面が10秒ほど続く。
あれ?撮影に失敗していたのか?と思った瞬間、真っ暗な中に
突然Kの姿が浮かび上がり、喋り始めた。
あれ、俺の部屋で撮ったはずなんだが、こんなに暗かったか?

「えー、Kです。このビデオを・・るということは、僕は・・んで
しまっ・・いう・・ります。○○(奥さんの名前)、××(娘の名前)、
今まで本・・ありが・・・」

Kが喋る声に混ざって、さっきからずっと鳴り続けている
ヴーーーーーーという雑音がひどくて声が聞き取りにくい。

「僕を育ててくれたお父さん、お母さん、
それに友人のみんな、僕が死んで悲しんでるかもしれませんが、
どうか悲しまないでください。僕はズヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアアア××(娘の名前)、お父さん死んじゃっヴァアアアアアアア
アアアアアア死にたくない!死にズヴァアアアアアアアにたくないよおおおおヴヴァアア
アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア、ザッ」


165 :本当にあった怖い名無し:2010/07/16(金) 11:14:27 ID:7YrVIXEV0
背筋が凍った。
最後の方は雑音でほとんど聞き取れなかったが、Kの台詞は明らかに撮影時と違う
断末魔の叫びのような言葉に変わり、最後Kが喋り終わるときに
暗闇の端から何かがKの腕を掴んで引っ張っていくのがはっきりと見えた。


508 名前:4/4[sage] 投稿日:2010/06/24(木) 14:58:28 ID:2baYGPaj0
これを見た親族は泣き叫び、Kの奥さんはなんて物を見せるんだと俺に掴みかかり、
Kの父親は俺を殴りつけた。奥さんの弟が、K兄さんはいたずらで
こういうものを撮るような人じゃないとなだめてくれたおかげで
その場は収まったが、俺は土下座をして、すぐにこのDVDは処分しますと
いってみんなに謝った。

翌日、DVDを近所の寺に持っていったら、処分をお願いしますという前に
住職がDVDの入った紙袋を見るや否や「あ、それはうちでは無理です」と。
代わりに、ここなら浄霊してくれるという場所を教えてもらい、行ったが
そこでも「えらいとんでもないものを持ってきたね」と言われた。

そこの神主(霊媒師?)によると、Kはビデオを撮った時点で完全に地獄に
引っ張り込まれており、何で半年永らえたのかわからない、本来なら
あの直後に事故にあって死んでたはずだと言われた。


女の子

156 :本当にあった怖い名無し:2011/07/20(水) 10:19:53.05 ID:V+fzbFNgO
ガキの頃の話になるが。

父親が渓流釣り好きで俺もよく連れて行かれ、釣り場に着くと父親は余り遠くに行くなよ言うと俺を放置。

そのおかげか何時しか自分の庭感覚で山の中を歩ける様になった。

そんで夏の暑い日に子供用竿を片手に川岸を歩いていたら同年代の女の子に会った。

その女の子も一人で、この子も親に放置されたな思って声かけると、近くに住んでて川を見に来たそうだ。

何時しか仲良くなって俺の持っていたコアラマーチやラムネを飲み食いしながら話してたら。

女の子が帰らなければと言い出したので、また会おう行って別れた。

俺も親父の所に帰り女の子の話しするが、デカ岩魚を逃がした親父は俺の話しなんか聞いちゃいない。

それから釣りに行く度に女の子に会って遊んだんだが、ある日の夕暮れ。

俺そろそろ帰るわ言ったら女の子が、このままここにずっと居ない?って言い出した。

寂しそうにしてる女の子には悪かったけど、当時小学生の俺に女心なんかわかる訳も無く。

ごめん、ここじゃTVの電波悪くてZガンダム見れないでしょ、遊びに来るのはいいけで住むのはちょっと、って言ったら。

続く。


157 :本当にあった怖い名無し:2011/07/20(水) 10:20:34.38 ID:V+fzbFNgO
女の子は、そう、ってだけ言うと自分の家がある方向に歩いて行った。

流石に悪い事言ったかな思った俺は、今度来る時は女の子用のお菓子とか買って来るね、って言ったんだが返事は無かった。

そんで後日また親父と釣りに行く事になり、前日に母親とスーパーで明日のお菓子を買いに言ったら。

あんたなんでそんなの買うの?何時ものと違うんじゃない?なんて言われる。

まぁ、何時もベビスタやビックリマンやらそれ系しか買わない俺が女の子用の玩具入ったお菓子買うの不思議に思ったんだろな。

それで、釣り場で会ってる女の子にあげるんだ言うと、泣かすなよなんて母親にからかわれる。

んで帰宅して母親から話しを聞いたらしい婆ちゃんが、これも持って行けなんて柑橘類を干して砂糖まぶしたのを渡して来る。

年寄り臭いから嫌だ言う俺だが、婆ちゃんは途中で捨てるなよ言いながら無理矢理手渡す。

それからどこの女の子だ?なんて年寄り特有の勘繰りが始まり。

面倒だが言わないと拗ねるので女の子の事を俺が話していると、いつしか婆ちゃんが黙り込んでいる。

続く。


159 :本当にあった怖い名無し:2011/07/20(水) 10:36:21.21 ID:V+fzbFNgO
それ間違いねぇか?なんて婆ちゃんに聞かれた俺が頷くと。

あの近辺には今は人住んでねぇはずだぞ、わだしらわらしの頃あたりに人引っ越したはずだ、なんて言い出した。

でも間違い無く女の子に会った俺が言うと。

婆ちゃんが悪いのじゃねぇな、んでもついで行くなよと念を押される。

それで翌日何時もの場所に着くと俺は親父と別行動し。

何時も河原に行ったんだが女の子は何時まで待っても現れない、その場で釣りしながらお昼近くまで待っても全然現れない。

どうかしたんだろうか思った俺は女の子が家に帰る道の方に行ってみた。

前にこの様に行くと家があるって女の子から聞いていたので、目印になる馬頭観音って掘られた石まで迷わずに行けた。

そしてスノボーのパイプみたいに凹みになっている道を出ると視界が開けたのはいいが、そこらにあるのを見て俺は言葉を失った。

続く


161 :本当にあった怖い名無し:2011/07/20(水) 10:53:17.54 ID:V+fzbFNgO
時代劇とか日本昔話にでも出て来る様な古い家、それも皆かなり朽ちている。

一目見ただけで人が住んでる訳無いと思いつつも俺は足を進めたが、どの家にも誰も居ない。

結局女の子を探すの諦めた俺は帰宅してから婆ちゃんに今日の事を話すと。

狐につままれたんだ、ただそれだけ言われた。

それから翌年またあの場所に行ってみようとしたんだが、何故か目印の石さえ見当たら無い。

探し回った疲労から河原で休憩していると人の気配がしたのでそちらを向くと、あの女の子が居た。

その顔はとても寂しそうに、このままだて連れて行ってしまうからもう来ては駄目、とだけ言うと目の前から消えてしまった。

続く


162 :本当にあった怖い名無し:2011/07/20(水) 11:01:07.22 ID:V+fzbFNgO
その時は恐怖とかより、俺が来ると女の子が嫌がる、そっちの方のショックが大きく。

その日は釣りをする気にもなれず親父の車で寝ていた。

それから数年経過してから女の子は俺を気遣ってくれたんだなって気づいたよ。

それから20年近く経過するが今でもあの時の事は覚えている。

終わり。


不倫登山の末路

210 :本当にあった怖い名無し:2011/09/01(木) 16:48:16.18 ID:casEbS0HO
山小屋バイト中に置いてあったヤマケイのバックナンバー読んでたら書いてあった不思議な話。
有名な山小屋主人の談話だから知ってる人多いかも。

ある年、不倫カップルが登山中、男の方が滑落。
女は近くの山小屋に駆け込んで助けを求めたが、名前をあかすわけにはいかなかったのか、小屋の主人が目を離した隙にそのまま立ち去ってしまった。
他の登山客の目撃も少なく、不倫登山のため登山計画書も未提出。
捜索隊は必死に探したものの、手がかりが少なすぎて捜索は難航。
結局打ち切りに。
翌年のお盆、同一地点で一日に三件立て続けに事故が発生。
どうも怪しいということになり付近を捜索したところ、登山道から数十メートル下の岩場に件の男性の白骨化した遺体を発見。
滑落して動けなくなった後、数日は生きていたのだろう。
近くの岩の上には無念そうに飲みかけのウィスキーの瓶が置いてあったそうだ。


雰囲気が違う登山者

926 :本当にあった怖い名無し:2013/05/02(木) 10:39:12.76 ID:JpYo953b0
高校の友達が九州に里帰りするのに同行した。

やつは家族で山登りが好きで、九州に住んでいる叔父さんもベテラン登山家だ。
今回の里帰りはその叔父さんとの九重連山の登山が目的で、写真好きな俺は撮影目的で
一緒に連れて行ってもらった。

行き道の電車の中で、友達から登山に関する決まり事などをレクチャーされてて
小便の仕方やすれ違う登山家への挨拶などを聞かされていて、先頭は自分が行くので
同じ様にすれば良いと教えられてた。
「俺が挨拶せずに下を向いているときは気をつけて同じようにして」とも。

意味が良く分からなかったが叔父さんと合流し、先頭は友人、2番目が俺、最後尾に叔父さん
の隊形で登山者とすれ違うと、「こんにちは〜」と先頭の友人が挨拶。
俺もそれを真似て挨拶していた。

2組くらいとすれ違い、気が付くと前方から明らかに雰囲気が違う登山者が降りてくるのが見えた。
上手く言えないのだが、その人は黒かった(笑)灰色っぽいと言うべきか。
直感でこの人はやばいと感じて、心臓はバクバク。
直ぐに友人が振り返り俺に目で合図する。


927 :本当にあった怖い名無し:2013/05/02(木) 10:43:09.26 ID:JpYo953b0
友人は下を向いたまま黙々と同じペースで歩く。
すれ違いざまに見てはいけないと分かっていながら横顔をちらりと見たんだが
灰色の顔でなんと言うかその人の周りだけモノトーンな感じがした。
もう怖くて半目開けながら足早に友人に追いつこうと必死で歩いたんだ。

だが少し離れた最後尾の叔父さんは違った。
ぼそっと一言、何かを言ったのが聞こえた。

友人に追いつき、汗だくになった俺を見て足を止め二人で後ろを振り返ると
見えるのは叔父さんだけでその登山者は消えていた。


928 :本当にあった怖い名無し:2013/05/02(木) 10:44:29.67 ID:JpYo953b0
ニコニコしながら叔父さんも追いつき
叔父さん「出たね(笑)もう大丈夫」
俺「ななな何か言ってましたよね・・?」
叔父さんポケットから数珠を取り出して「うん。これ持ってね、成仏して下さいと。」

叔父さんは霊感が強くてよく見るらしいのだが
山で亡くなり彷徨ってる登山家を不憫に思い、とある高名なお坊さんにお願いして
毎年その数珠にお経を唱えてもらっているらしい。

友人「叔父さんと登ると必ず会うんだよw」


山男って精神が強いね。

数年前の話ですが良く聞くような話で失礼。


(コメント)

山では死体が埋められたり、自殺志願者が自殺したり、登山者が亡くなったりします。そのせいかどうかは分かりませんが、霊関係の話は多いように思います。海で水泳中などに霊現象に遭遇すると溺死に直結しますが、その点、山は海に比べれば生還率が高く、その分、体験談も多く語られるのかもしれません。『スイカ』の話とか遭難者の幽霊の話とかは、山の怪談ではある意味定番ですが、山に魅入られた人の霊は、死後もやはり山に留まるのでしょうか。何とも複雑な気持ちがします。遭難者の霊などは上手くやり過ごせば害はなさそうですが、事件に巻き込まれたり変死した人間の霊は性質が悪いようなので、注意が必要なようです。『女の手』や『先祖様が体験した話』などはその典型のように思いますが、そういうことで有名な場所にはなるべく近付かない方が得策だと思います。いざという時には日頃の信心がモノを言うので、日頃から墓参りや神社参拝を心がけ、ご先祖様や氏神様に守ってもらえるように努めた方が良いでしょう。


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